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オダピン社長ブログ

2023.05.30【謀略の王国 ONE PIECE】

私には、息子が4人いるのですが、次男が昨日から実家に来ています。
今朝、私の父(彼にとってのおじいちゃん)の墓参りに行ってきました。
4人の息子の中では、一番風貌が父に似ているような気がします。
#彼は直樹さんに似ていると言われるそうです
道すがら、「コンビニ寄っていい?」と聞くので「セブンがそこにあるぞ」「いやローソンじゃなきゃダメなんだよ」と。
でローソンによって何を買うかと思ったら、これ。
「謀略の王国 ONE PIECE」カードパックです。
聞けば一人5パックまでとのこと。また東京ではもう買えなくて、田舎ならあるとにらんで買ったそうです。
このままメルカリで売っても、定価以上で売れる、と。
#部下のモチベーションを上げるために使うそうです
#結果出したら1パックあげるぞ
その時に、不意に彼が「そういえば、父さんが昔『30分券』って作って俺たちをだましていたよね」と切り出ました。
これは何かというと、4人の息子たちがまだ小さかったころ、彼らの最大の願いは「まだ起きていていい」という許可でした。
つまり、8時とか9時になると「寝なさい」と言われ寝なくてはいけない。
その時に、「起きていていい」という許可が、彼らの最大のご褒美だったのです。
#他の兄弟が寝せられたのに
#自分だけ起きているのは最高
その心理を逆手に取り、私が子供たちに『30分券』というカードを発行したのです。
これがあると「30分起きてていいぞ」という許可書です。
でも、真の目的は「お金の価値」を教えるためでした。
さあ、その後はこの『30分券』をかけて・買い物に行って来たら1枚あげるよ・肩もんだら1枚あげるよ・テストで80点取ったら2枚あげるよみたく。
彼らは、なんとしてもこの券が欲しくて、ためていました。せっかくだから、いっぱい貯めよう、と。
そして、いざ彼らがこれを使おうとすると「明日は早いから」とか言って適当にごまかすのです。
そして、何回かに一回は「今日は2枚使っていいよ」とか言って、効果があることをわからせるのです。
これは投資詐欺と一緒で、最初だけ少し配当を出して「こんなに儲かるんだよ」と教えるのと一緒です。
#ポンジスキーム
そして、カードゲームでこの券をかけて私と戦うのです。
もちろん、大人ですから子供に負けません。
子供は、カードを持っていないと参戦できないので、さらに貯める意欲がわきます。
私はこうやって、市場に流通する『30分券』の価値を下げずに、維持したのです。
#実体経済と一緒ですさあ、そうはいってもこの券のだぶつきが始まります。
そこで次の一手は。『300分券』の発行です。
少しだけ派手な色にして発行しました。交換レートは30分券が15枚と300分券1枚です。
もちろん不公平です。
しかし、「今回、特別に10枚だけ発行する!」と造幣局である私が子供たちの前で宣言すると
「俺が」「俺が」。。。。と群がってきて、即完売です。
こうやって、30分券の「信用」を維持していったのです。
この手は結構使えて、最後は「3万分券」まで発行しました。もう完全なインフレ状態です。
次は、何をやったと思いますか?そうです、デノミネーションです。
3000分券を「新30分券」として発行したのです。
息子たちは意味が分からずに「ほしい」「ほしい」と言って、自分たちの価値を100倍薄めていったのです。
#今でも息子たちと笑っています
#父さんにだまされた
ところが、ある時に新券を10万分ぐらい保管しいる長男が気が付いたのです。
「これって何の意味があるのか」と。
そして彼は、弟たちが持っているリアルのデュエマカードと3000分券とかと交換を始めたのです。
市場に、大量の(長男が一番保有していた)新30分券が出回り、
あっという間に信用が暴落してしまいました。「なんだ、これって結局何の意味もないじゃん」と気が付いたのです。
そうです、貨幣は「価値あることに使える」という信用があって成り立つもので、
30分券を使おうと持っても、だまされて「寝なさい」と言われては意味が無いのです。
また、大量に発行されて市場に出回っては価値がなくなるのです。
「自分たちが保有している間」はその価値を信じていたので、暴落は始まりませんでした。
長男が、大量の券を市場に出してしまったために、暴落したのです。
これって、今の日本に似ていますよね。みんなが「円」の価値を信じて、銀行に大量の貯金をして。
その間に、円は相当価値を落としました。
30年前にアメリカのSP500を1000万もっている人は、その価値は今は1億です。
「円」のままだと1001万です。
#意味わかりますか
まあ、このシュミレーションを私は子供たちに教育したことになったのです、結果的にですが。
これと同じことが「円」に起きても、全く不思議はないですよね。
暴落後に、子供たちを集め「お金」は信用の裏打ちが無いと意味がないよね。
だまされても、損をするのは自分だよね人が欲しがるから自分が欲しい、ではだまされる。自分で考えよう。という事を教えました。
まあ、今となればどこまで覚えているが、ですが。
ちなみに、現在の彼らはというと、長男と次男は「入った金はすぐ使う」たぶん、貯金はほとんどないはずです。
3男と4男は貯金をして、どうやってその資産を増やすか考えているみたいです。
まあ、面白いですね。いずれも、一つの人生です。
日曜日の朝に、久しぶりに昔を思い出して書き連ねてみました。
良い日曜日をお過ごしください。